『かぞくいろ』…パンフレットより
写真は、中村栄子が出演し、中村栄子事務所が方言を監修した映画『かぞくいろ』のパンフレットの一部です。
こうして見ると、実に多くのスタッフが、関わっていることがわかります。
<俳優部>
自画自賛となりますが、お陰様で、中村栄子の、気負わず、正確なリアクションの演技は、実際のお友達のお母さんのようだったと、高評価をいただきました。
また、有馬敏郎も、いなかによくいる、つい、余計な一言を発してしまうおじさんの雰囲気が秀逸。くすっと笑える好演でした。
<方言指導>
『かぞくいろ』は、ドキュメンタリー映画ではありません。虚構の世界ですから、リアリティーより、ニュアンスが優先されます。また、全国の観客が、方言に戸惑わないことも大切です。
鹿児島弁については、台本の段階から、監督と入念な打ち合わせを行い、結果、鹿児島市の一般的な鹿児島弁を、選びました。
例えば、現在は、混ざってしまいましたが、鹿児島市には、大きく分けて、3種類の鹿児島弁があります。言い回しの難しい鹿児島弁は避け、しかし、ニュアンスで伝わる鹿児島弁は積極的に提案しました。
國村隼さんが演じた、鹿児島を離れたことがない奥薗節夫という役には、オーソドックスな鹿児島市の鹿児島弁を提案。その魅力的な声もあいまって、大変、上品な鹿児島弁になり、寡黙な男という役作りのお手伝いが出きたように思います。
國村さんの妹役の筒井真理子さんは、現場では、鹿児島弁のアクセントに苦労されました。しかし、出来上がりを見るとどうでしょう。その自然な演技に伴って発せられるセリフは、本当の鹿児島の女性のように、柔らかく、そしてたおやか。さすがでした。
他の俳優さんも、素晴らしかったのですが、また、別の機会に。
全国公開中の『かぞくいろ』。感動作です。ぜひ、最寄りの映画館へ!
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