椋鳩十の世界『犬塚』第3話
木曜日です。今週も17時15分より、『椋鳩十の世界』をお送りします。
鹿児島県の紫尾山を舞台とする『犬塚』の第3話。
MBCラジオ(AM1107)、もしくはラジコでお楽しみください。
http://www.mbc.co.jp/radio/radiko/
ナレーション・私:松本雪乃
紫尾山の狩人:宇都駿将
清どん:今吉真紀
清どんの妻:大山記美恵
村の子ども:平田理子
狩人仲間:野中元貴
前回までのあらすじ。
出水市とさつま町の境界にまたがる紫尾山の麓、柊野(くきの)という集落の入り口に、苔むした石を積んだ、小さな塔がありました。
人々は、これを犬塚と呼んで、お参りを欠かしませんでした。
由来を知る、地元の狩人によると、犬塚ができる60年ほど前、アカという子犬が、柊野集落に売られてきたそうです。
しかし、雑種だったので、値がつかず、すぐに捨てられてしまいました。
野良犬になったアカは、汚いと、人に追われ、日に日に弱っていきます。
ある日、食べ物の煮える、美味しそうな匂いにつられて、一軒の家にたどり着きました。
庭に、一人の男が立っています。
清どんでした。
人間は恐ろしいものだと思い込んでいたアカは、用心深く、清どんを見つめるのでした。
0コメント