ラジオ朗読劇 椋鳩十の世界『大空に生きる 』より「人間とワシ」第5話
今日を入れて、年内の木曜日は、残り10回となりました。
午後5時15分から放送の、MBCラジオ『ラジオ朗読劇 椋鳩十の世界』は、椋鳩十さんの故郷、長野県の伊那山地が舞台の『大空に生きる』(ポプラ社の椋鳩十全集4より)より『人間とワシ』をお送りしています。
<ここまでのお話し>
親を早くに亡くした、2羽のワシは、自分たちで自然の決まりを学んで成長して来ました。
自分より強いのワシのなわばりには入れないことを知って、他のワシのいない、人里をえさ場に選んだ2羽の若いワシたち。
しかし、その人里には、老狩人の源次がいました。
源次に散弾銃で撃たれた2羽は、人間が危険な存在であることを知りました。
ある日、ワシたちは、作戦通り、源次の待ち伏せる、丘の上に近づいてしまいました。
狙いを定め、立ち上がる源次。
気づいた2羽のワシは、とっさに二手に分かれると、逆に源次めがけて襲いかかりました。
そして、源次がひるんだすきに、ゆうゆうと飛び去って行きました。
悔しがる源次は、その後も、丘の上で待ち伏せました。
ところが、経験豊富なワシたちは、危険を察知し、えさ場を変えることにしたのです。
翌日の夜明け、2羽は、鬼面山のふもとの巣を、源次の住む集落とは逆方向へ、飛び立ちました。
語り手:大山真里香 源次:とめ貴志、
里の人:宇都駿将 四郎吉:大田博嗣
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